TOP>風水時評
20:お盆・八朔
1:お盆
飛鳥時代に中国から伝わった「盆」は、推古14年(606)7月15日(旧暦)に行う斎会が始まりでした。しかし、明治5年の改暦で太陽暦に変わってからは、新暦や旧暦でお墓参りをするようになります。      *斎会・・・お坊さんを集め食事をふるまう法会のこと。
「盆」は盂蘭盆を略したもので、漢訳して倒懸(さかさがけ)のこと。それを救うのが盂蘭盆会の供養なのであります。              
*倒懸・・・はなはだしく苦しむこと。
ちなみに、彼岸とは梵語の波羅蜜多(ハラミタ)のこと。先死の境を此岸とし、功徳を成就して不生不滅の如来様の法身と帰一する意味でありますが、盂蘭盆は梵語のウラバンナから由来するもので、インドにおける農耕社会の先祖をうやまう思想からきています。
供養してくれる者がいない死者の霊は、地獄に落ち倒懸の苦しみにあうと言います。この様に不幸な霊に食物を供えて救済しようという安寧の慈悲心からくる慣例行事のようです。
お盆には盆棚を作り、祖霊を迎える準備をしますが、ホオズキや瓢箪を飾り供物をします。仏様にはナスやキュウリで作った乗り物、わらや真子藻で作る盆馬などを用意して迎え火を焚き、祖霊の足元を照らす道標を用意。もちろん送り火も同じ方式と言えましょう。

2:八朔
八朔とは旧暦の8月1日のこと。
「田の実節供」と言って、稲の豊作を祈る日でもあり、えびす様に初穂を供えます。
地方によっては、身祓いの道具として、わらで八朔雛や八朔馬など瓜に目鼻を描いて「たのも人形」を飾り、人間の形に写して穢れを託して流す習慣もあります。
この瓜で人形を作ることは、「美しきもの、瓜に書きたる稚児の顔」と『枕草子』にも登場していて、古くは子供の遊びにもなっており、男子の初八朔に馬を作る慣習もあるとか。
またこの時期、お世話になっている方々に贈り物をする習慣もあって、氏神様の神社では八朔祭り(田面祭)や祈念行事を執行するところがあります。
八朔行事のもとの形は、普段お世話になっている人、協力してくれる人、援助してくれる人、そして守ってくれる人、つまりお頼みする人物にご挨拶をしたり、贈り物をすることで、神社の中元祭と結びつき、何となく今日の「お中元」の原点と言えるかも知れません。
人様から神様にまで広げたのが、田面祭で、"たのも"と読み、神様に稲の豊作を祈願する"作頼み"の意味もあるようです。
徳川家康が江戸城に入城したのが8月1日(旧暦)。そこで幕府は、八朔の行事礼を重んじて、盛んに贈り物をし合ったようです。ちなみに、『和漢三才図』という本によると、当時の贈答品の多くは、饅頭や季節の水菓子(桃や柿、ぶどう)の類と云うことでした。

ところで、8月は「はづき」とも言います。草木を枯らす秋の気配があらわれ、木の葉を落とす頃と云うことで"葉落ち月→葉月"と言うそうです。何とも風情のある名前。昔の文人は月の名前にもロマンを感じさせますね。

井上象英
観象学講究総本部代表・京都比叡山赤山禅院鑑定士
17才で観象学人(易道観象派宗家)の門下生となり、暦法と神道学を修める
後に易学・気学・姓名学・墓相学及び風水学鑑定士資格取得す
TOP>風水時評

  Copyright:(C) 2004 Sokai-Club.net. All Rights Reserved.