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12:師走、忘年会、年越しそば
1:師走

師走とは「師匠が馳せる月」である。
昔は正月もお盆と同じように祖先の御霊を弔う月とされてきた。
一説に、読経のため、僧侶(師)が東奔西走して各家々を忙しく走り回ったとある。
また、一年の終わりの12月は各家々がみな同様に忙しく、師匠も東奔西走するので「師馳せる」がいつの間にか「師走」に変化したとする説がある。
一方、12月は一年の終わりの月。全てを総決算するお仕舞いの意味の「仕極つ」が語源と言う説もある。 四時(春夏秋冬)が果てる意味の「しはつ」がなまって「しわす」に。
ところで、日本文化には師走の"冬至には柚子湯に入る"習慣がある。
ひと昔は、町の銭湯や何処の家庭でも輪切りにした柚子を晒し袋に入れて、無病息災を祈願したものだ。柚子湯は邪気を祓い、風邪をひかないと言われるからだ。
柚子の皮は芳香性があり、料理の薬味にもなる。また、一種の薬湯でもある。柚子の実に含まれるクエン酸などで体が温まり、ヒビやあかぎれが治り、お肌つるつるになるとか。
それは5月の菖蒲湯と同じく、海や川に入る古代の「禊」の形を原型に発展したもので、身についた災いや穢れを払い、洗い清めてくれると信じられている。
最近では、晦日に向かって、万事が融通(ユズ?)利くように・・・とかの語呂合わせも。

2:忘年会

年末になると、其処かしこで忘年会帰りのグループに出会うが「忘年」にも歴史がある。
日本のも古くから年越しにご先祖様を祭る風習があり、お正月はお盆と同じく先祖を迎える行事であった。平安時代の和歌にも除夜は御霊祭りの夜で、ご先祖の魂がやってくる晩だ、と詠んだ連歌詩があるそうだが、室町時代には「年忘れの会」と称し、大晦日の夜、元日の朝まで連歌を詠みふけったらしい。
そこで、この様に詩を詠む忘年の会が、何時しか歌を唄う忘年会に変わり、今では年の瀬の慣例行事になってしまったようだ。現代ではカラオケになってしまった。
また、中国での忘年は、先祖の祭祀の直会(神事の後、献撰物を下げて皆で分け合って開く宴会)に相当するものである。 

3:年越しそば

以前、なぜ大晦日の除夜の鐘と共に、年越しそばを食べるのか?考えた事がある。
とうとう由来や起源については、はっきりしなかった。
その時点で理解した情報は、そばの様に"今年から次年に末長く幸せに"と縁起を担いで除夜の鐘が鳴っているそばから食べ始め、鳴り終る前に食べ終わる、であった。
本当のところは、昔の職人や商人は月末が忙しく、とくに年末ともなれば超多忙。晩食は晦日そばで済ます習慣があった。 そこで食事をする暇がないほどに忙しい縁起を担いで「つごもりそば」は一般家庭にも広まったのだ。


井上象英
観象学講究総本部代表・京都比叡山赤山禅院鑑定士
17才で観象学人(易道観象派宗家)の門下生となり、暦法と神道学を修める
後に易学・気学・姓名学・墓相学及び風水学鑑定士資格取得す
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