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爽快倶楽部編集部


2015.6.1
大衆は小さな嘘より、大きな嘘の犠牲になりやすい
大衆は小さな嘘より、大きな嘘の犠牲になりやすい、とはアドルフ・ヒトラーの言葉である。彼はまた、こうも言う。大衆の多くは無知で、愚かである、と。
現在進行しているアベノミクスの実態は政府による金融市場操作である。表面的には株価は高騰し、円安により一部の輸出企業は好景気にわく。一方で、大量赤字国債が発行され、財政規律はまったく達成されていない。円安は国民の生活をじりじりと追い詰めている。これに増税が追い討ちをかける。
政府はいう。インフレとなって物価が上がれば景気は回復し、国民の給料は上がり、必ず生活は楽になると。だが、その兆候さえ見えない。国民は、この景気回復という大きな嘘の犠牲になっているのだろう。そして日本経済の大崩壊の日に、あのときの政策は間違っていたと気付く。
アベノミクスが、景気回復に対して有効性を持たないことの証拠はいくらでもある。戦後の高度成長経済のスタートには大減税があった。それが国民を消費に走らせた。高度成長経済とは内需型である。一方、アベノミクスは増税から始まり、経済政策は外需型である。徹底した低金利政策にもかかわらず企業による設備投資が拡大しないことでも明らかである。国民の所得は十数ヶ月、マイナスのままである。このどこにアベノミクスの効果があるのか。政府はいう。この道しかないと。が、この道は、日本経済崩壊への道である。
あらためて、もういちどいおう。大衆は小さな嘘より、大きな嘘の犠牲になりやすい、と。




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