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爽快倶楽部編集部


2013.2.1
六十而耳順
論語為政篇に
「子曰、吾十有五而志乎学、三十而立、四十而不惑、五十而知天命、六十而耳順、七十而従心所欲不踰矩」(子曰く、吾十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順う。七十にして心の欲する所に従えども矩を踰えず) とある。
我ら中高年世代にとって、五十歳で天命を知り、六十歳で人の意見を素直に聞き、七十歳で心の欲するままに行動しても人の道を踏み外すことがなくなる、まさに値千金の言葉である。
よくよく己を考えてみると、はたして五十歳で天命を知っただろうか、六十歳で人の意見を素直に聞くことができるようになっただろうか、七十歳はまだ先のこととしても、心の欲するままに行動して人の道を踏み外すことがないだろうかと自省の一念である。

歳をとると人は頑固になるとよくいう。孔子はまさにこれを戒めている。更に六十歳では人の意見を素直に聞けとある。人は歳をとれば相応の経験、知識、地位を得る。が、これこそ処世の落とし穴であろう。いつのまにか自分が偉い人間にんったように思い込む。

自分は往々にして頑固になることがある。また、思い通りにならねば癇癪を起こすこともある。およそ、この孔子の言葉を単に知っているだけで、骨身にしみてわかっていないのだと思う。

さて、いかに生きてよいのやら。




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